2013.11.25 Monday
畑中の一本道を・・・・
よく晴れた休日の一日、友人と郊外へ散歩に出かけました。
バスで市街地を抜け、緑豊かな山あいを歩きながら、柔らかな日差しを浴び、穏やかな風景の中を他愛もない話をし、稜線を眺め、川のせせらぎに目をやりながら歩いていると、何やら指差している人たちがいるのに気付いてそちらに目をやると、今の今まで、働いているとばかり思っていた人たちが、全く動いていないことに気づき、それらの人たちが、実は案山子であることに驚いてしまいました。そのカカシたちは、実にリアルで何の違和感もなく風景にとけこんでいて、働いていたりあそんでいたりしていて、近づいてよく見ないとカカシなどとは思い及ばないものでした。
かって、仕事で山のレストランに通っているとき、秋の初めのお祭りに出合い、神社の入り口の橋の欄干にぶら下がり今にも川に落ちそうになっている子供を見つけて、大声を上げて「誰か助けて!」って叫び、それがカカシであることを知らされて鼻白んだことがありましたが、またもや騙されてしまったのでした。
それにしても、どうしてこんなことになっているのか、この地域の特質として、お祭りの時期だけなのかどうかを聞く機会もなく、ただ案山子たちがいるだけの風景の中を、夕暮れ近く、足を速めてバス乗り場へと急いだのでした。